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【市原の歯科】なぜあごの骨が壊死するの? ― 骨粗しょう症の薬とお口の関係
皆さま、こんにちは。
市原市の歯医者、市原馬立いゆ歯科医院です。
骨粗しょう症の治療で使われる「ビスフォスフォネート製剤(BP剤)」は、骨折予防などに非常に効果的なお薬です。しかし一方で、この薬を長く使用している方が抜歯などを受けると、「あごの骨が壊死することがある」と聞いたことはありませんか?
今回は、なぜあごの骨にだけこのような副作用が出やすいのかを、わかりやすくご説明します。
あごの骨は、全身の骨よりずっと活発に生まれ変わっている
私たちの骨は、毎日少しずつ壊されては再生される、という「代謝」をくり返しています。
特にあごの骨は、物を噛むたびに大きな力が加わるため、体の中でももっとも代謝が活発な部位です。
実際に、下あごの骨は、背骨や大腿骨などに比べて約10倍のスピードで生まれ変わっていると言われています。
そのため、BP剤によって骨の代謝が抑えられると、あごの骨は古いまま更新されにくくなり、ダメージが蓄積してしまうのです。
お口の中の環境が、さらにリスクを高める
もうひとつの理由は、あごの骨が「むき出しになりやすい環境」にあることです。
体の骨は皮膚でしっかり守られていますが、あごの骨は「歯ぐき」という非常に薄く繊細な粘膜で覆われているだけです。
抜歯や合わない入れ歯のキズ、歯周病などによって歯ぐきが傷つくと、骨が外に露出し、細菌にさらされやすくなります。
細菌が入り込んだ部分の骨が感染を起こすと、壊死が進行する恐れがあるのです。
壊死を防ぐためにできること
あごの骨の壊死(顎骨壊死)は、発症すると治療に長い時間がかかるため、予防がとても重要です。
そのためには、以下のようなことに注意しましょう。
・骨粗しょう症の薬を飲んでいることを歯科医に伝える
・抜歯や外科処置は、必要に応じて医科と連携して慎重に行う
・歯ぐきや入れ歯による傷を防ぐため、定期的な口腔ケアを受ける
・歯周病やむし歯の早期治療に努める
BP剤をこれから服用する予定の方は、服薬前に歯科でのチェックと治療を受けておくこともおすすめです。
不安なことがあれば、まずは歯科へご相談ください
骨粗しょう症のお薬と歯科治療は、密接な関係があります。
薬を使っていても、正しい知識と対策があれば、安心してお口の治療を受けていただくことができます。
不安なことや気になる症状がある方は、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
皆さまの健康を守るため、私たちがお手伝いいたします。
